2011年3月22日火曜日

侵入社員〈上下〉 (新潮文庫) ジョゼフ フィンダー

コピペ**************************************************

ハイテク企業の若手ダメ社員の横領がばれ、彼は、警察に引き渡される代わりにライバル会社にスパイとして“侵入”することを余儀なくされるが、そこで意外な才能を発揮し、CEOの補佐役に抜擢され、高額な給料、会社での専用の部屋、豪華なスポーツカー、住居用に快適なコンドミニアムと、夢のような生活を手に入れるが・・・。

読みどころは、なんといっても主人公、アダムが“侵入”したライバル会社の新製品情報を手に入れて、自分の本来の会社に流すため、深夜・早朝に上司や担当責任者の部屋に忍び込んで、ファイルを探したり、コンピューターを不正に操作したりする場面である。セキュリティーは突破できるか、痕跡は残さないか、また警備員か社員の誰かがやって来て見つかるのではないか、読んでいる方がハラハラ・ドキドキとしてしまうほどスリル満点である。

そしてアダムは、“侵入”先のライバル会社で恋人もできて、待遇にも満足して、スパイ活動から足を洗いたいと思い始めるのだが・・・。予想外の結末が待っていた。